太陽光発電システムは、光を電気に変換する「太陽電池」の機能を使った発電システムです。

太陽電池の原理

太陽電池は光電効果(photoelectric effect)により照射された光エネルギーを直接電気エネルギーに変換する素子です。シリコンや化合物などの半導体で作られています。

太陽電池はその構成により、いくつかの名称があります。最小単位の部品である「太陽電池セル」、セルを組み入れた製品の最小単位「太陽電池モジュール」、モジュールを接続し組み合わせた「太陽電池アレイ」、アレイと関連機器を組み合わせた「太陽光発電システム」という名称があります。※セルの形状が正方形ではないもの、最小単位の部品がそのまま製品であるものもあります。

太陽電池の種類

太陽電池はその材料・構造などで種類が分かれており、形状や質量を含む特性、電気に変換する性能などが異なり、様々な用途で活用されています。
現在もっとも広く市場に導入されているのは「結晶シリコン系太陽電池」です。その主な用途は建物屋根や屋上に設置する住宅用や業務用のシステム、地上に設置する発電事業用などが中心で、様々な大きさや、長方形・正方形・台形などのモジュールの形状が存在し、カーポートなどに向けた両面発電タイプや建材と組み合わせた建材一体型なども増えています。
他の種類の太陽電池では、人工衛星用、電卓や時計などの電気製品用の太陽電池もあります。
新たな用途である、ビルの壁面用、移動体用、水上設置用などにおいてのさらに幅広い活用を目指し、形状が薄いもの、曲面やフレキシブルなもの、「発電性能、軽量、長寿命、高いデザイン性」など様々な用途に向け、そのニーズに合わせた新規材料や構造等の開発が進められています。

出典:産業技術総合研究所「主な太陽電池の材料による分類」よりJEMA作成

太陽光発電システムの種類

太陽電池は光を電力に変換するデバイスで、他の製品に組み込まれた「電気製品用」「移動体用」以外で実際に使用するためには、支持物やパワーコンディショナなど関連製品を含めた「システム」として運用する必要があります。太陽電池アレイを建物の上や地上に固定設置するシステムのほか、多くの電力を生み出すために日射光を垂直に受け止める目的で太陽の動きに合わせて太陽電池アレイの向きを動かす「追尾型」、さらに太陽を追尾しながらレンズや鏡で日射光を集光して発電する「集光形」などがあります。

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