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消費生活用製品安全法 設計標準使用期間の標準的な使用条件(概要)
2008.04.01
電気食器洗機(ビルトイン式)・浴室用電気乾燥機 扇風機、換気扇、洗濯機
平成19年11月21日に改正消費生活用製品安全法が公布され、長期間の使用に伴う経年劣化によるリスクが大きく、消費者自身による保守が難しい製品(特定保守製品)について、長期使用製品安全点検制度、及び経年劣化による重大事故の発生確率が高くはないものの、経年劣化による重大事故件数が一定以上のもの(特定保守製品等)について、長期使用製品安全表示制度が創設されました。
そのため、対象製品について「設計標準使用期間」(長期使用製品安全表示制度では、正確には「設計上の標準使用期間」と言いますが、ここでは「設計標準使用期間」に統一させて頂きます)を設定する必要があり、同法で特定保守製品として規定される電気食器洗機(ビルトイン式)・浴室用電気乾燥機、及び長期使用製品安全表示制度の対象製品として規定される扇風機・換気扇・洗濯機の、「設計標準使用期間」を設定するための標準使用条件について、こちらでご紹介しております。
「設計標準使用期間」とは、製造年(月)を始期とし、使用環境、使用条件及び使用頻度について標準的な数値などを基礎に、加速試験、耐久試験などの科学的見地から行われる試験を行って算定された数値に基き、経年劣化による発火・けがなどにより安全上支障が生ずるおそれが著しく少ないことを確認した時期までの期間(年数で表す)です。なお、製品の主要部品と同様のものを使用している製品に関する科学的試験の結果、算出されたデータを保有している場合には、そのデータ・部品の仕様に基いて合理的に算出された数値をもって算定することができます。
なお、標準使用条件については、平成21年3月20日付けで日本工業規格(JIS)(*)として制定されました。JISの内容については、日本産業標準調査会(JISC)のサイト(http://www.jisc.go.jp/) 等にてご覧下さい。
(*) 令和元(2019)年7月1日より、日本産業規格に変わりました。
- 注1)設計標準使用期間の明確な定義については、経済産業省から出される省令に規定されます。
- 注2)設計標準使用期間の算出方法については、各事業者独自に決められます。
- 注3)本内容は、今後の審議によって変わる可能性があります。
各製品別 設計標準使用期間を設定するための標準使用条件
【電気食器洗機(ビルトイン式)】
日本産業規格JIS C9920-1 及び
(社)日本電機工業会自主基準 HD-116-1による
環境条件 | 電圧 | 単相100 V又は単相200 V | 製品の定格電圧による |
周波数 | 50 Hz及び/又は60 Hz | ||
温度 | 20℃ | ||
湿度 | 65% | ||
設置 | 標準設置 | 製品の据付説明書による | |
負荷条件 | お皿 | 標準食器負荷 | 製品の取扱説明書に記載の負荷 |
コース | 標準コース | 製造業者が指定する 洗浄から乾燥までのコース |
|
給水圧力 | 0.03~1.0MPa | ||
給湯・給水*a) | 20℃(+40~-15℃) | 60℃給湯がある | |
想定時間 | 1日使用回数*b) | 2回 | |
1回の使用時間 | 取扱説明書による | ||
1年間の使用日数 | 365日 | ||
注記 日本の平均的な温度条件として環境条件の温度20℃、湿度65 %は、JIS Z 8703 の試験状態を参考としている。また、ビルトイン式電気食器洗機の運転パターンを標準的な家庭(4人家族)の使用条件に合わせて設定した。 *a)給湯接続(60 ℃)では、電動機の作動時間(洗浄)が短くなるが、給湯接続(60℃)で耐久性を確認する製造業者は、電動機部分については、給水接続(20℃)相当分の耐久性を別途確認しているため、給湯・給水温度を“20℃(+40~-15℃)”とした。また、食洗の耐久試験は、洗浄から乾燥までの繰り返しで実施するため、給湯接続、給水接続のいずれにおいても乾燥時間に関しては同等となる。そのため、耐久試験では給湯及び給水も同じ結果となる。 *b)1 日の使用回数を朝及び昼で1 回、夜を1 回として1 日2 回とした。 |
【浴室用電気乾燥機】
日本産業規格JIS C9920-2 及び
(社)日本電機工業会自主準 HD-116-2による
環境条件 | 電圧 | 単相100 V又は単相200 V | 製品の定格電圧による |
---|---|---|---|
周波数 | 50 Hz及び/又は60 Hz | ||
温度 | 20℃ | ||
湿度 | 65% | ||
設置 | 標準設置 | 製品の据付説明書による | |
負荷条件 | 定格負荷(浴室の広さ、乾燥する衣類の量など) | 製品の据付説明書による | |
想定時間 | 1年の使用時間 | 換気時間*a)(局所換気) 1,460時間/年 | |
乾燥時間 650時間/年 | |||
暖房時間*b) 302時間/年 | |||
注記 環境条件の温度20℃、湿度65%は、JIS C 9603の試験状態を参考としている。 *a)常時換気(24時間連続換気)のものは、8,760時間/年とする。 *b)暖房機能のないものは、適用しない。 |
【扇風機】
日本産業規格JIS C9921-1 及び
(社)日本電機工業会自主基準 HD-116-3による
環境条件 | 電圧 | 単相100 V又は単相200 V | 製品の定格電圧による | |
---|---|---|---|---|
周波数 | 50 Hz及び/又は60 Hz | |||
温度 | 30℃ | |||
湿度 | 65% | |||
設置 | 標準設置 | 製品の取扱説明書・ 据付説明書による |
||
負荷条件 | 定格負荷(風速) | 製品の取扱説明書による | ||
想定時間 など |
扇風機(含む 壁掛け扇、 天井旋回扇) |
運転時間 | 8h/日 | |
運転回数 | 5回/日 | |||
運転日数 | 110日/年 | |||
スイッチ 操作回数 |
550回/年 | |||
首振運転の割合 | 100% | |||
天井扇 | 運転時間 | 10h/日 | ||
運転回数 | 5回/日 | |||
運転日数 | 180日/年 | |||
スイッチ 操作回数 |
900回/年 | |||
首振運転の割合 | 規定しない | |||
注記 環境条件の温度30℃、湿度65%は、JIS C 9601の試験状態を参考としている。 |
【換気扇】
日本産業規格JIS C9921-2 及び
(社)日本電機工業会自主基準 HD-116-4による
環境条件 | 電圧 | 単相100 V又は単相200 V | 製品の定格電圧による |
---|---|---|---|
周波数 | 50 Hz及び/又は60 Hz | ||
温度 | 20℃ | ||
湿度 | 65% | ||
設置 | 標準設置 | 製品の据付説明書による | |
負荷条件 | 定格負荷(換気量) | 製品の取扱説明書による | |
想定時間 | 1年の使用時間 | 換気時間*a) 台所 2,410時間/年 居室 2,193時間/年 トイレ 2,614時間/年 浴室 1,671時間/年 |
|
注記 環境条件の温度20℃、湿度65%は、JIS C 9603の試験状態を参考としている。 *a)常時換気(24時間連続換気)のものは、8,760時間/年とする。 |
【洗濯機】
日本産業規格JIS C9921-4 及び
(社)日本電機工業会自主基準 HD-116-5による
環境条件 | 電圧 | 単相100 V又は単相200 V | 電気洗濯機及び電気脱水機の 本体及び取扱説明書の表示による |
---|---|---|---|
周波数 | 50 Hz及び/又は60 Hz | 電気洗濯機及び電気脱水機の 本体及び取扱説明書の表示による |
|
温度 | 20℃ | ||
湿度 | 65% | ||
負荷条件 | 負荷 | 標準容量*a) | 電気洗濯機及び電気脱水機の取扱 説明書の表示による |
コース | 標準コース*b) | ||
給水圧力 | 0.03~0.8MPa | ||
給湯・給水温度 | 20℃±15℃ | ||
使用時間 及び回数 |
1日の平均使用回数 | 1.5回*c) | |
1回の使用時間 | 標準コースの時間 | ||
1年間の使用日数 | 365日 | ||
1年間の使用回数 | 1.5 回×365 日 =547.5 回/年 |
||
注記 日本の平均的な温度条件として環境条件の温度20℃、湿度65%は、JIS Z 8703 の試験状態を参考としている。また、電気洗濯機及び電機脱水機の運転サイクルを標準的な家庭の使用条件に合わせて設定した。 *a)標準容量の試験布を負荷とする。 *b)手操作で移行する電気洗濯機は、洗濯、すすぎ及び脱水の各行程を“洗濯7分-脱水3分-すすぎ5分-脱水3分”とする。なお、手動電気洗濯機は、取扱説明書に洗濯、すすぎ及び脱水の推奨する手順を記載することが望ましい。 *c)2日で3回の割合とし、1日の使用回数を1.5回とする。 |
- 【本件に関するお問合わせ先】 家電部 技術課
- TEL : 03-3556-5887 FAX : 03-3556-5891