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生物多様性保全

生物多様性保全推進セミナー・イベント 開催報告

来て・見て・わかる生物多様性保全活動実践説明会 ~海洋プラスチック問題に企業が貢献できることとは~ 
(2019年10月)


電機・電子4団体生物多様性WGでは、2019年10月30日にNPO法人 荒川クリーンエイド・フォーラム(ACF)様のご協力を得て、4団体正会員企業を対象とした第4回目の生物多様性保全活動実践説明会を開催しました。

昨年4月に発行した「企業が取り組むはじめての生物多様性 Let's Try Biodiversity ! (LTB)」の内容を説明し、実際にそれらの取り組みをご覧いただき、各社で展開・推進していただくことを目的に、今回は特に「海洋プラスチック問題に企業が貢献できること」をメインテーマに企画しました。

午前の部では、佐藤主査(パナソニック)からWGの概要紹介をした後、勝田シニアアドバイザー(ソニー)より、海洋プラスチック問題の概要と自社での取組み、LTBの構成や内容、活用方法について説明を行いました。続いて、ACF 今村事務局長より、「河川/海洋ごみ 問題と生物多様性」と題して、海洋プラスチック問題の国内外動向や企業に期待される立ち位置、清掃活動と海洋プラスチック問題の関係性と意義について講話をいただきました。

佐藤主査より挨拶
勝田SAからのLTB解説
ACF 今村事務局長からのレクチャー

レクチャーでは、海洋プラスチックごみの発生原因の多くが風雨のため、または非意図的に外部へ流出してしまった街ごみであり、その対策としては、河川を通じて海へ至る前の回収(清掃)が最も効果的であることから、企業が従来実施している清掃活動に目的・啓発を加えることで貢献できる旨の説明がありました。また、日本国内でのプラスチックリサイクルは多くが熱回収であり、全てをマテリアルリサイクルできないという現状から、まずは利用量を減らす「リデュース」が必要であること、そのためには事業所の中で飲食物の容器や売店でのレジ袋などの利用を減らすことで新たなプラスチックごみの発生を削減でき、その結果、陸域から海洋までの生物多様性保全に繋がることを学習しました。さらに企業の社会的責任としてSDGsの実現に向け、NPOと企業の戦略的提携による社会貢献の有効性についても触れていただきました。

午後は、5つのグループに分かれ、荒川右岸の河川敷約70mの水際に沿って清掃活動を行い、わずか45分でペットボトル12袋を含む46袋(x45ℓ)のごみを種類に応じて記録しながら分別回収しました。 清掃活動を終えた後に、事前に各自でランキングをしていた「環境に悪いごみ」について、今度はグループで一つの回答にまとめるワークを行いました。ペットボトル、アルミ缶、ボール、釣り糸、たばこの吸い殻、堅いプラスチック片など10種類のごみを、清掃体験を踏まえたそれぞれの見解を相談してまとめていきました。物理的ダメージ、化学物質、生分解性の3要素から環境負荷を総合的に判断した正解が発表され、認識や視点の違いなど、様々な気付きについて発表し、大変盛り上がりました。

当日は、WGメンバーを含め26名が参加し、体験型セミナーが有意義な機会となったことに加え、特に、清掃活動については全参加者から体験できてとてもよかったとの評価をいただきました。


清掃活動の様子

今回の活動で回収したごみ

川岸で魚を追うコサギ

プラなしランチ

グループワークの様子

≪活動記録動画≫
https://youtu.be/Ji0PSrExXb0 新しいウィンドウで開きます

― 見学会 開催概要 ―

開催日:2019年10月30日(水)
会場:東大島文化センター(東京都江東区)

【当日のスケジュール】
10:00~10:10 主催者挨拶、WG活動紹介
10:10~11:10 Let’s Try Biodiversity説明
11:10~12:10 講話:河川/海洋ごみ 問題と生物多様性
13:10~15:00 清掃活動体験(事前説明、準備を含む)
15:30~17:00 グループワーク/発表・共有