地球環境問題に対応して、製品のライフサイクルを通した環境配慮設計が求められています。
ライフサイクルCO2排出量(LC-CO2排出量)を算出し、環境配慮設計にフィードバックすることで
LC-CO2排出量削減を推進していくことは、気候変動課題への取組みとして、最も有効な方法の一つです。
JEMAでは、LC-CO2排出量の算出を行うために国際標準ISO 14040と同14044に準拠したJEM-TR253(家電製品のライフサイクルCO2排出量 算出ガイドライン)を策定し、LC-CO2排出量削減の取組みを支援してきました。
今般、このガイドラインに基づき、主に家電機器メーカーの製品アセスメント実施に利用することを想定した、LC-CO2排出量を容易に算出することが可能な簡易算出手法を開発しました。
本手法は、素材調達段階のデータ収集の工数を削減するためのアプローチを採り入れるとともに、利便性向上のために算出時のシナリオと初期値を設定しています。
データ収集の容易化
- ①素材分類の単純化
- 算出結果への影響度を考慮した上で、製品を構成する素材のうち、金属と樹脂に関しては、
使用する原単位を代表的なものに絞り込みました。 - ②汎用部品の原単位設定
- 家電製品で汎用的に使われている「圧縮機」と「電子回路基板」の原単位を用意しました。
シナリオ設定による計算簡易化
製品輸送、使用、回収、廃棄・リサイクルについて、算出用のシナリオと初期値を設定しました。
これらの考え方を実際に反映させたExcel版の簡易算出ツールを提供します。
簡易算出ツールでは、JEMA関連製品(冷蔵庫など)の評価を行うことができます。
関連文書のリンク先
- JEM-TR253 家電製品のライフサイクルCO2排出量算出ガイドライン
https://www.jema-net.or.jp/cgi-bin/user/summary.cgi?jem=1036 - JIS Q 14040(2010) ISO 14040(2006)
環境マネジメント−ライフサイクルアセスメント−原則及び枠組み
JIS Q 14044(2010) ISO 14044(2006)
環境マネジメント−ライフサイクルアセスメント−要求事項及び指針
日本産業標準調査会の「JIS検索」にリンクしています。検索画面の「JIS規格番号からJISを検索」の入力欄に、Q14040またはQ14044 を入力して検索して下さい。 https://www.jisc.go.jp/app/jis/general/GnrJISSearch.html - 一般財団法人 家電製品協会ホームページ
http://www.aeha.or.jp/
家電製品 製品アセスメントマニュアル(第5版):家電製品協会発行
http://www.aeha.or.jp/assessment_manual/