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IoTによる製造業の変革に関する提言「製造業2030」

一般社団法人日本電機工業会(JEMA)では、IoTによる製造業の革新に対して、電機業界ひいては製造業の関係者に対して製造業の将来像を示し、今後重要となる対応策について提言書「製造業2030」を公表しています。
提言では、製造業の様々なバリューチェーンを、フレキシブルに構築することができるモデルについて提起しました。COVID-19の影響で分断されたサプライチェーンを、よりフレキシブルにつないでいくことができるので、製造業の未来に重要な意味を持っています。

IoTによる製造業の変革に関する提言書「2019年度版 製造業2030」を2020年5月22日に公表しました。「2019年度版 製造業2030」は、これまで発行した2015年度版~2018年度版に引き続いて、日本電機工業会 スマートマニュファクチャリング特別委員会の2019年度の活動をまとめたものです。IoTによる製造業の革新に対応して、電機業界や産業分野で活躍している様々な事業者に対して、今後の指標となる製造業の将来像を示しています。

2020.05.25
提言書「2019年度版 製造業2030」PDF3MB
FBMホワイトペーパーPDF4.1MB
FBMホワイトペーパー概要PDF2.3MB
プレスリリース「2019年度版 製造業2030」の公表について」PDF1,397KB

図1

図1 FBM検討の進化


1.提言書「2019年度版 製造業2030」の概要

2015年度より検討を開始して5年が経ち、フレキシブルな生産・ビジネスへのニーズはより一層高まっています。特に2020年に入りCOVID-19の世界経済、産業界への影響が当初の想定を上回り、第二次世界大戦後最大の危機といわれるように拡大を見せています。今まさに製造業は、この環境の劇的な変化にいかに柔軟かつ迅速に対応できるのかが、問われるようになりました。
グローバルでの生産ネットワークの共有による、生産の効率化・最適化のメリットよりも、特定の国で代替の利かない部品を生産するリスクがより強調されるようになりました。国内で必要な生産財を、より効率的に多品種少量生産し、採算が取れるようにすることが今日明日の課題として共有されるに至っています。デジタルトランスフォーメーション(DX)がこれまでにないスピードで実現しようとしている今、日本電機工業会の所管製品についても、その生産を支える部品及び生産設備として進化が問われています。
これまで発行した製造業2030では、2030年のあるべき製造業の姿を、市場環境に合わせて製造プロセスを組み替え、フレキシブルにビジネス環境を構築する「FBM(フレキシブル・ビジネス・アンド・マニュファクチャリング)」という将来像のコンセプトとして提言してきました。

図2

図2 FBMが目指す世界

FBMが実現することにより、製造業はよりフレキシブルにモノの調達、製造の工程を変えることができ、情勢の変化に追従が可能となります。今回の提言書では、企業をこえて、部品、調達先、製造ラインなどの属性情報を共有し、即座に最適化が可能になるモデルを定義し、その属性を選択・評価できるフレームワークを規定しました。

図3. FBMのコンセプト

図4. FBM業務フローのイメージ

2.製造業2030の関連資料

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