「可搬形発電機」のご紹介

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「可搬形発電機」のご紹介

1. 可搬形発電機の説明

(1)適用
本Webサイト内で紹介する可搬形発電機は、日本電機工業会規格JEM1420(3kVAを超え10kW未満のエンジン駆動可搬形交流発電装置)およびJEM1398(ディーゼルエンジン駆動可搬形交流発電装置)にて定義された3kVAを超え1500kVA以下の可搬形交流発電装置を対象とします。

(2)構造
可搬形発電機は、主に発電機をエンジンフライホイール出力軸に直接カップリングするダイレクトカップリング方式を採用しています。この方式は移動や運搬時に発電機とエンジンの軸心がずれない特長を有しており、移動させることが容易にでき、工事現場、イベント会場、災害時の避難所など様々な場面で使用される可搬形発電機に適しています。発電機とエンジンのセットは防振ゴムを介してベースに取り付けられ、他にはラジエータ、マフラ、制御装置、燃料タンク、バッテリ、その他の補機類などから構成されています。

(3)製品写真例
可搬形発電機の主な外観は以下の通りです。




2. 可搬形発電機の特徴

(特徴1)任意の場所で簡単に発電できる

土木・建設・港湾工事やパイプライン工事など移動する現場、災害発生時の生活電源、TV中継や各種イベント、レジャーにと任意の場所で電力を供給することができます。また日本国内のみならず海外でも幅広く使用されています。


工事現場1

工事現場2

TV中継

イベント会場

海外事例1

海外事例2

(特徴2)取扱いが容易で経済的、始動が確実

ガソリンエンジンまたはディーゼルエンジンを原動機としており、他の原動機と比較して熱効率が高いので燃料消費が少なく経済的で、燃料のガソリンや軽油は容易に入手することができます。また、他の原動機と比較して始動・停止が容易に行なえますので消防法に係わる防災用途を除く非常用発電機としても使用されます。



(特徴3)効率的な運転、安定した電力確保が可能

可搬形発電機は設置台数の適切な選定により、必要な電力に見合った効率的な台数で運転することが可能な機種があり、工事の工期によって適切台数で運転することができ経済的です。また、メンテナンス時や故障発生時に他機によるバックアップができるため安定した電力の供給が可能です。



3. 可搬形発電機の位置付け

エンジン発電機は、用途では大きく2つに分類となり、可搬形発電機は、主に経済産業省通達「移動用電気工作物の取扱いについて」にて運用される移動用発電設備の一部に位置づけられます。また、可搬形発電機は電気事業法上による分類では、10kW未満は一般用電気工作物に、10kW以上は自家用電気工作物に位置づけられます。

4. 安全使用について

 はじめに 

可搬形発電機を安全に使用するために注意事項を記載します。これらの注意事項をよく読み、内容を理解した上でご使用ください。

商用電源との接続禁止

可搬形発電機の出力端子と電力会社の商用電源との接続は、絶対にしないでください。
その行為は法規で禁止されているほか、感電事故や火災の原因となります。

感電への注意事項

(接地)
発電機および負荷側の接地を必ず行ってください。
湿地帯または鉄骨や鉄板の上などに接地した場合は、感電の危険があります。

(運転時)
運転中は、出力端子や制御盤内には絶対に触れないでください。
出力端子や制御盤内には、数百ボルトの電圧がかかっています。
制御盤内を点検または操作する場合は、必ず本機を停止し始動できない状態にしてから作業を行ってください。
漏電リレーの動作確認を行う際、人体による動作確認は、絶対にしないでください。
また、漏電による漏電リレーが動作した場合には、必ず原因を調査し原因を取り除いてください。

(施工時)
負荷への接続ケーブルは、被覆が傷んだものや電圧に不適合な絶縁ケーブルの使用を避けてください。
また、ケーブル端子と出力側または重力側の端子の締付は確実に行ってください。
締付が不十分だと運転中にゆるみ・火災や感電事故の原因となります。もしこぼれた場合はきれいに拭きとってください。

怪我・やけどに対する注意事項

(回転物注意)
運転中は、回転部分やベルトに手を近づけないでください。万一、巻き込まれたときは重傷を負うおそれがあります。
ベルトの張り調整をするときは、必ず本機を停止し、始動できない状態で作業を行ってください。

(高温注意)
運転中は、高温部付近で作業しないでください。
運転中に各部の状態を点検するときは、高温部に触れないように注意してください。
特にエンジン・排気マニホールド・排気管・マフラ・ラジエータなどの各部は、高温になっています。これらに触れると、やけどをするので十分に注意してください。
冷却水・エンジンオイルなども高温になっており危険です。運転中の補給や点検はしないでください。
冷却水を抜くときは、必ず停止して冷却水が十分冷えてから行ってください。
冷えてないうちにドレンバルブを開くと、熱湯が噴き出しやけどをするおそれがあります。

(保護メガネ等の着用)
エアフィルタなど、各機器に溜まったごみやほこりを圧縮空気で清掃する場合は、保護メガネ等を着用してください。

排気ガスに対する注意事項

(吸引注意)
エンジンの排出ガスは、有毒です。排出ガスを吸うと死亡または重傷を負うおそれがあります。
換気が不十分な建物の内部やトンネル内で使用しないでください。

(換気方法)
トンネル内等での設置の際は、新鮮な空気を入れ換気してください。
排気管を屋外に出し、管の継ぎ目から排出ガスが漏れないようにしてください。

(排気口の設置方向)
民家の方向に排気側を向けないでください。
エンジンの排出ガスは有毒ですので 通行人が通る方向に向けないでください。

その他注意事項

(設置場所の傾斜)
燃料漏れなどが発生するおそれがありますので、機械の傾きを5°以下としてください。
設置場所が凹凸の場合は、本機の下部に角材を入れ水平に設置してください。

(設置環境)
湿地帯や雨水の溜り易い場所での設置は、感電事故の原因となりますので避けてください。
海岸に設置する場合、発電機本体および制御盤内の絶縁が低下するおそれがあるので、海水が直接本機にかからないようにしてください。
砂地に設置する場合は、排風で砂塵を舞い上げたり、機械に吹き込まないようにしてください。

(火気の取扱い)
燃料にタバコやマッチなどの火気を近づけないでください。
燃料は燃えやすく大変危険です。火気を近づけると引火のおそれがあります。
燃料の補給は必ずエンジンを止めてから行ってください。
また燃料を機械のそばに置いたり、こぼしたりしないでください。火災の原因になります。
もしこぼれた場合はきれいにふきとってください。

(安全フェンスの設置)
管理者以外の人が立ち入らないようまた、容易に触れられないようにするため、周囲に安全フェンスを設置してください。

5. 関連法規

電気事業法

 電気事業法は、「電気事業の運営を適正かつ合理的ならしめることによって電気の使用者の利益を保護し、及び電気事業の健全な発達を図るとともに、電気工作物の工事、維持及び運用を規制することによって、公共の安全を確保し、及び環境の保全を図ることを目的とする」電気に関する基本の法律です。
 可搬形発電機は多くが建設工事現場等の仮設電源として使用されていますが、電気事業法上は「移動用発電設備」としての適用を受けます。この法令は、設備の使用者に義務を課しております。なお、使用者とは実際に設置し使用する建設業者等を指し、可搬形発電機を保有し貸し出すリース業者等のことではありません。
 設備の使用者が、電気事業法により課せられる義務は、主に以下の3項目になります。

  •  (1)技術基準への適合維持
  •  (2)保安規程の作成、届出、遵守
  •  (3)電気主任技術者の選任、届出

(1)技術基準への適合維持(電気事業法第39条)
 自家用電気工作物設置者に対して、その自家用電気工作物を経済産業省令で定める一定の技術基準に適合するように義務を課しています。経済産業省令で定める技術基準とは、以下のとおりです。
 ①発電用火力設備に関する技術基準(通商産業省令第51号)
   火力を原動力として電気を発生するために施設する電気工作物及び燃料電池設備に適用され、
  内燃力を原動力とする火力発電設備の一つである移動用発電設備についても適用されます。
 ②電気設備に関する技術基準(通商産業省令第52号)
   電気を供給する電気設備及び電気使用場所の施設における感電・火災等の防止、電気的・磁気
  的障害の防止等を図り、設備等が安全に使用されるための基本的性能要求を示したもので、
  電気を供給する電気設備である移動用発電設備についても適用されます。
 ③技術基準の解釈
   上記①及び②の技術基準には、設備に求められる保安性能、保安水準または保安目的のみが定め
  られ、それを達成するための具体的手法は規定されていません。技術基準を達成するための具体的
  手法は「技術基準の解釈」において定められております。移動用発電設備に関係するものは、次に
  示す「技術基準の解釈」が一般的であり、技術基準適合の判断基準の一つとされています。

  •   ・発電用火力設備に関する技術基準の解釈
  •   ・電気設備に関する技術基準の解釈

(2)保安規程の作成、届出、遵守 (電気事業法第42条)
 移動用発電設備や移動用発電設備を電源とする様々な電気設備が使用されている建設工事現場等において、電気事業法では、電気設備の安全管理、取り扱いの際の事故防止等を図るため、設備使用者(建設業者等)に対して自主的な規則の作成、届出及び遵守義務を課しています。
 この電気設備の保安確保を目的として使用者が自主的に定める規則が「保安規程」です。使用者は、保安規程に基づき、電気設備の維持管理を行うこととなります。
保安規程において定める主な事項は次の通りです。(電気事業法施行規則第50条)

  •  ア 自家用電気工作物の工事、維持又は運用に関する業務を管理する者の職務及び組織に関すること。
  •  イ 自家用電気工作物の工事、維持又は運用に従事する者に対する保安教育に関すること。
  •  ウ 自家用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安のための巡視、点検及び検査に関すること。
  •  エ 自家用電気工作物の運転又は操作に関すること。
  •  オ 発電所の運転を相当期間停止する場合における保全の方法に関すること。
  •  カ 災害その他非常の場合に採るべき措置に関すること。
  •  キ 自家用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安についての記録に関すること。
  •  ク 自家用電気工作物の法定事業者検査に係る実施体制及び記録の保存に関すること。
  •  ケ その他自家用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安に関し必要な事項。

(点検・整備について)
 保安規程で定める事項の一つに、「ウ 自家用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安のための巡視、点検及び検査に関すること」があります。これにより、移動用発電設備の点検・整備ついては、保安規程の中で基準等を定め、点検・整備を行うこととなります。
 同じ発電設備でも、防災用自家発電設備については、法令(消防法令等)の基準等に基づき、点検・整備を行うことが義務づけられていますが、移動用発電設備については、このような法令の基準等はないため、保安規程で自ら定めた基準等に基づき、点検・整備を行うことになります。
(保安規程の届出先について)
 保安規程は作成と併せて、届出が義務づけられています。届出先は経済産業大臣ですが、実際は、経済産業大臣から権限が委任された各地区の「経済産業省産業保安監督部(部長)等」宛に届け出ることとなります。但し、移動用発電設備において、移動する区域が二以上の保安監督部の管轄区域にある場合は、経済産業大臣に届出を行ないます。
 産業保安監督部一覧はこちら
https://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/links/kantokubu.html

(3)電気主任技術者の選任、届出(電気事業法第43条)
 電気事業法により10kW以上の移動用発電設備の使用者(建設業者等)には、発電設備の工事、維持及び運用に関する保安の監督をさせるため、次のとおり「主任技術者の選任、届出」が義務付けられています。

  •  ①主任技術者免状の交付を受けている者(有資格者)のうちから、主任技術者を選任すること。
  •  ②社内に有資格者がいない場合は、経済産業大臣の許可を受け、有資格者以外の者を選任することができる。
 

 ②の場合の許可の対象設備及び対象者の基準が、経済産業省の運用通達「主任技術者制度の解釈及び運用について(内規)」により、次にとおり定められています。

(対象設備)
出力500kW未満の発電設備

(対象者)    
次のいずれかに該当すること。

  •  1)高等学校、高等専門学校又は大学の電気工学系の卒業者
  •  2)第一種電気工事士の資格取得者
  •  3)上記に掲げる者と同等以上の知識及び技能を有する者

その他の関連法規

 可搬形発電機に関する法令は電気事業法だけではなく、様々な法令に関係しています。例えば、電気工事の品質を維持するための電気工事士法、火災予防を目的とした消防法、労働災害の防止のための労働安全衛生法などがあります。詳細は各届出先へ事前にご相談・ご確認の上ご対応ください。

6. 可搬形発電機業務専門委員会/可搬形発電機技術専門委員会 参画企業及び団体(五十音順)

株式会社小松製作所 https://home.komatsu/jp/
澤藤電機株式会社 https://www.sawafuji.co.jp/
山洋電気株式会社 https://www.sanyodenki.co.jp/
大洋電機株式会社 http://www.taiyo-electric.co.jp/
デンヨー株式会社 https://www.denyo.co.jp/
日本車輌製造株式会社 https://www.n-sharyo.co.jp/
北越工業株式会社 https://www.airman.co.jp/
株式会社本田技術研究所 https://www.honda.co.jp/
(一社)日本陸用内燃機関協会 https://www.lema.or.jp/