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北澤会長 年頭所感

2018.01.04



 新年明けましておめでとうございます。
 2018年の年頭にあたり、謹んで所感を申し上げます。

 昨年は、米国トランプ大統領就任後の政策の行方、欧州における英国のEU離脱交渉、また中東・北朝鮮情勢等世界の政治的不確実性が増す中、世界経済については、中国の各種政策に支えられた景気持ち直しの動きや米国・欧州等の先進国の着実な回復もあり、全体には緩やかな回復が継続しました。 わが国経済についても、世界経済の回復を受け緩やかな回復基調が続き、電気機器は、重電、白物家電共前年を上回る好調な生産状況となりました。 通商面では、日EU経済連携協定が交渉妥結に至り、米国が離脱したTPP11についても大筋合意を得る等大きな進展があり、今年は、海外の政治・経済の状況に十分注意をしつつ、2020年の東京オリンピック・パラリンピックも好材料に、緩やかな回復が続くことを期待しております。

 このような中、JEMAは、わが国電機産業の持続的発展に向け、引続き、「電機業界の持続的成長戦略の推進」、「エネルギー・環境革新戦略の推進」、及び「新たなものづくり、サービス産業の創出の推進」を重点項目として活動を推進して参ります。
 「電機業界の持続的成長戦略の推進」については、持続可能な社会の実現が電機業界、会員企業発展の基盤であることを認識し、Society5.0推進のもと、電機業界の持続的成長の実現に向け、取り組んで参ります。
 国内においては、人口減少・高齢化等の課題に対し、安全・安心、快適、健康な社会実現のなかでの電機市場の拡大、国内で生産を維持するための環境整備施策として、デフレ脱却と消費増税を実現できる経済政策、未来投資・研究開発を後押しする税制改革、低廉で安定した電力供給実現等への提言、グローバル展開においては、グローバリズムの堅持による経済連携の前進、インフラシステム輸出推進等旺盛なグローバル需要取込みのための戦略的施策に関する提言、推進を進めて参ります。

 「エネルギー・環境革新戦略の推進」については、パリ協定、COP23での議論を踏まえ、まずは2030年における長期エネルギー需給見通し、わが国の温室効果ガス削減目標を確実に実現することが重要と考えています。
 省エネについては、電機・電子業界の「低炭素社会実行計画」のもと、生産プロセスにおけるエネルギー効率改善を着実に進め、家電製品やモーター・変圧器等の重電機器のトップランナー制度も活用し、電機業界が社会へ提供する製品・サービスによるCO2排出抑制により、一層の省エネに取り組んで参ります。
 再生可能エネルギーについては、昨年4月に、最大限の導入と、国民負担の抑制の両立のため、改正FIT法が施行され、自立的な導入に向け舵が切られました。海外に比べ割高なコストの低減を進めると共に、長期的に安定な電源の一つとして導入が進むよう安全や保守点検等の制度整備、そして導入拡大に伴う系統制約や自律的調整機能等運用が多様化する上での様々な技術課題に取り組んで参ります。
 火力発電については、世界最高レベルの火力発電の高度化・高効率化、環境負荷低減技術の更なる向上、次世代火力発電システム開発・実証・商用化を加速して参ります。
 原子力発電については、原子力規制委員会の新規制基準をクリアした発電所の再稼働が進んでおりますが、国民の皆様の原子力へのご理解は必ずしも進んでおらず、理解促進や原子力技術・人材維持が重要です。福島第一原子力発電所の廃炉、汚染水対策を最優先に取り組むと共に、産業界としての継続的・自主的安全対策、核燃料サイクル維持の重要性、放射性廃棄物処分の解決への理解促進、そして原子力を必要とする世界各国への福島第一の事故を踏まえたわが国の原子力技術提供に取り組んで参ります。
 また、昨年4月から、ネガワット取引市場が開始され、アグリゲーターを通じた節電電力の取引が開始されました。JEMAでは通信方式の整備等進めて参りましたが、引き続き電力システムの高度化に取り組んで参ります。
 その上で、昨年議論が開始されたエネルギー基本計画見直しに関し、わが国にとって極めて重要なエネルギー政策の国民的議論を進めるべく、意見発信をして参ります。基本的考え方は変わらないとして、2030年以降の中長期エネルギー政策については、エネルギーセキュリテイのリスクが増大していることから現状目標より更にエネルギー自給率を高めること、地球環境負荷を低減のためCO2排出を更に抑制すること、エネルギー価格をより抑え国民生活、産業競争力を高めることが重要と考えています。省エネルギーを進め、国民負担を抑えて再生可能エネルギー導入を拡大し、火力発電の高効率化を進めるとともに、安全を大前提に原子力の活用は将来に渡っても不可欠であることを認識し、中長期的な準備が必要な新増設の議論を進めるべく、意見発信をして参ります。

 最後に、「新たなものづくり、サービス産業の創出の推進」について、わが国として様々なつながりによる新たな付加価値が創出される産業社会Connected Industries実現へ貢献して参ります。昨年11月のシステムコントロールフェアではIoT関連の製品や技術、サービスを展示、まさにConnected Industriesを具現化する展示会となり、前回を3,700人弱上回る53,000人もの入場者数を記録しました。次回2019年11月の開催は、会場を拡大し、東京ビッグサイト西館全館を使用する予定です。更に、JEMAでは、スマートマニュファクチャリングへの取組みも加速しています。昨年IoTによる製造業の変革に関する提言「2016年度版製造業2030」を公表しました。将来の製造業を見据え、製造業変革の具体化に向けた取組みを進め、またIoTに対する電気機器の対応方式を提案し、国際標準化等にも積極的に取り組んで参ります。
 超スマート社会Society 5.0は、IoT、AI等電気技術に大きく関係するデジタル化の技術変革のなかで実現されていくと考えており、今社会、産業界は大きな変化のなかにおります。電機業界は、この流れの中で、自ら変革してゆくと共に社会へ技術、製品を提供し貢献することで、持続的に発展してゆきます。会員の皆様と共に一丸となり、幅広い課題にしっかり取組んで参る所存であり、関係省庁や関係機関との連携の下、産業界の発展、そしてわが国の経済成長を確固たるものにする年にしたいと思います。

 最後になりますが、この一年の皆様方のご発展と一層のご活躍を祈念致しまして、私の新年のご挨拶とさせて頂きます。

 本年もどうぞよろしくお願い致します。


以上

北澤会長 年頭所感 全文 (pdf版 全2ページ)PDF: 140KB
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