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ルームエアコンディショナJISの省エネルギー性能評価方法が改正されました

2013年4月22日にJIS C 9612ルームエアコンディショナが改正されました。
今回、省エネルギー性能の測定方法のあり方、ISO規格の取入れなどの課題を検討し、改正されました。
また、新しいJISでの性能表示を行う際には規格の年号を記載し、旧JISによる表示と区別できる表示に配慮することになります。
なお、平成25年10月31日までの間は、工業標準化法第19条第1項等の関係条項の規定に基づくJISマーク表示認証において、JIS C 9612:2005によることができます。

今回の主な改正点は、次のとおりとなっております。

1. 通年エネルギー消費効率算定のための試験及び算出方法を改定 (JISの附属書Bに規定)

通年エネルギー消費効率の算出精度を高めるべく次の見直しが行われました。

  • 標準気象データ(日本建築学会)を基に、外気温度発生分布が更新された。
  • 中間能力以下の計算においては、従来は連続運転として計算していたが、
     実態に近づけるべく断続運転として計算することになった。

2. 一般住宅での冷暖房期間における消費電力量の簡易算出方法を記載 (JISの附属書C:参考)

省エネラベリング制度により、使用実態を考慮した消費電力量表示が要望されていることから、使用実態調査をふまえた、目安となる消費電力量の簡易算出方法を新たに設けられました。

  • 設置されているルームエアコン全体の中で、運転されているルームエアコンの比率である稼働率を用いて
     平均的な期間消費電力量の目安を算出する方法。
  • ルームエアコンの使われ方を想定して、使われ方に応じた個別の期間消費電力量の目安を算出する方法。

3. マルチ形ルームエアコンディショナを追加 (JISの附属書E 及び附属書Fに規定)

従来、マルチ形ルームエアコンディショナは、適用範囲外としておりましたが、今回マルチ形ルームエアコンディショナの規定が追加されました。

4. 騒音測定を改定

従来は、騒音測定は音圧レベルでしたが、国際規格との整合を図るべく音響パワーレベルに変更されました。

5. 許容差を改定

従来の許容差は、冷房・暖房能力で95%以上、冷房・暖房消費電力で110%以下でしたが、今回、冷房・暖房能力で97%以上、冷房・暖房消費電力で103%以下に改定されました。

6. その他

JIS性能測定条件の明確化を図るとともに、JIS C 9612(2013)で引用しているJIS B 8615-1(直吹き形エアコンディショナ及びヒートポンプ―定格性能及び運転性能試験法)を国際規格の最新版に合わせ改正され、騒音で規定している音響パワーレベルの測定法についても、国際規格の整合規格としてJIS C 9815-1(エアコンディショナ及び空気熱源ヒートポンプの定格音響パワーレベル-第1部:直吹き形室外機)、JIS C 9815-2(エアコンディショナ及び空気熱源ヒートポンプの定格音響パワーレベル-第2部:直吹き形室内機)として新たに制定されました。