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家電製品と電磁波Q&A

電磁波に関する一般的質問

Q1-1. 電磁波とは何?

A1-1. 「電界」「磁界」の変化がお互いに作用しあい、波となって伝わるものを「電磁波」といいます。


なお、電波法では3000GHz以下の電磁波を「電波」といいます。電子レンジで食品の調理に使われるマイクロ波やテレビまたはラジオの放送に使われる電波、太陽からの可視光線、医療などに使用されるX線なども「電磁波」の一種です。家庭にきている電気の周波数(50/60Hz)や、高圧送電線等から発生する低周波の電界と磁界は、波長が非常に長いために波となって空中を伝わりにくいですが、電磁波の一種とされる場合があります。このような低周波、あるいは直流の場合には、波の性質が無く電界と磁界が独立して存在するので、それぞれの性質も独立して扱います。

 

X線も電磁波の一種

 

また、電磁波は、その量子エネルギーが10eV(電子ボルト)を超えるかどうかによって、電離放射線と非電離放射線とに大別されます。

電離放射線とは原子内の電子に作用し、原子をイオン化するものをいい、高エネルギーのγ線、X線及び紫外線の一部が該当し、放送などに使用されている電磁波(通常電波と呼ばれている)に比べ非常に高い周波数です。電離放射線は生体にがんを発生させ遺伝障害を引き起こすことが知られています。

なお、家電製品から発生する電磁波は、周波数が非常に低く、エネルギーも小さい非電離放射線であることから、電離放射線が持っているこのような作用はありません。

下記に周波数区分表を示します。

 

「電界」とは、電圧がかかっている所の周りに発生するもので、高い電圧ほど強い電界が発生します。静電気、雷雲も強い電界を持っています。電界の強さの単位はV/m(ボルトパーメータ)で表されます。プラスチックの下敷きをセーターなどでこすって頭に近づけると髪の毛が逆立つのは、静電気によって生じる「電界」によるものです。通常(+)と(-)の電気があると、この間に電圧が生じて「電界」ができます。また、セーターなどを脱いだ時に「パチパチ」と音がしたり、ドアのノブに触れた際に「パチッ」と感じる事があります。これは静電気による「電界」によって生じる現象です。

 

「磁界」とは、電流が流れている所の周りに発生するもので、大きな電流が流れる電線の周りには強い磁界が発生します。また、磁石や私達の地球も磁界の発生源になっています。磁界の強さの単位はA/m(アンペアパーメータ)、磁束密度として表す場合はT(テスラ:SI単位)、G(ガウス)といったいろいろの単位で表されます。

 

電磁波には、物体の中を伝わるものと、空間を伝わるものがあり、一般的に電波といわれる空間を伝わる電磁波は、物体に当たると、光や音と同じように反射したり、透過したり,吸収されたりします。電磁波が吸収される時に熱に変わることを利用した製品が電子レンジです。

電子レンジの仕組み

 

Q1-2. 電磁波を浴びると?

A1-2. 電磁波を浴びた場合は、100kHz以下の低い周波数では人体に極微弱の電流が流れて神経あるいは筋肉を刺激するなどの刺激作用、また100kHz以上の高い周波数では微小ながら体温を上昇させる熱作用があると言われています。

Q1-3. 台所に長く居たら?台所には冷蔵庫、電子レンジなど家電製品が多くあるので心配です。

A1-3. 日本の電気学会  新しいウィンドウで開きますの電磁界生体影響問題調査特別委員会が平成10年10月に発表した報告書(第Ⅰ期報告書)によれば、電磁波の実態と実験研究で得られた成果をもとに評価した時、「通常の居住環境における電磁界が人の健康に影響を与えるとは言えない」、また、平成15年3月に発表した第Ⅱ期報告書でも「現時点においても、第Ⅰ期報告時の総合評価を変更するに足る報告や知見はない」としています。